WordPress 公式テーマディレクトリで、仕事で使うベーステーマを公開するメリットとデメリット

この記事は Habakiri Advent Calendar 2015 2日目の記事です。1人で完走しないといけないと思っていましたが、意外にもたくさんの方が参加してくださっていて嬉しいです!!

昨日の記事「私はなぜ Habakiri を作ろうと思ったのか」で公式ディレクトリでテーマを公開するにいたった経緯を書きましたので、今日は公式ディレクトリでテーマを公開すると、具体的にどんなメリットとデメリットがあるか書きたいと思います。

Habakiri は僕が仕事や自分のサイトのベースで使うことを前提に開発していて、公式ディレクトリにある一般的なテーマとはちょっと立ち位置が違うかなと思ったので、タイトルに「仕事で使う」と加えました。

メリット

アップデートがらくちん

まずはやっぱりこれです。昨日の記事でも書きましたが、管理画面からポチーするだけでアップデートできるのは本当に良いです。保守まで請け負っていれば当然アップデートはするでしょうし、諸事情で保守が請け負えない場合も「更新通知がでたらポチしてください」とお客様にお伝えしておけば良いわけなので。

コードレビューをしてもらえる

公式ディレクトリでテーマを公開してもらうためには、テーマレビュワーによるレビューを受け、承認をもらわないといけません。これが大変でテーマを公式ディレクトリで公開するのを躊躇される方は多いのではないかと思いますが、逆に考えると、自分以外の人が、きちんと時間をかけて、丁寧に隅々までコードレビューをしてくれて、しかも公開できる状態になるまで付き合ってくれて、公開できる状態になったときには WordPress のテーマのコードはこうあるべき、という品質になっている、ってすごくないですか?しかも無料で!

こういうのは普通はお金を払って専門の会社にやってもらわないといけないことなので、かなりすごいと思うんですよね。人数がいる会社だと社内でコードレビューの文化があるかもしれませんが、少人数だったり、1人でやってたりするとコードレビューの機会なんて全然無いので本当にありがたいと思います。

Habakiri を使う案件のサポートの相談がくるようになった

これは予想外だったのですが、「Habakiri を仕事で使いたいけど、ちゃんと使えてるかわからないのでサポートしてほしい」というお仕事をいくつか頂きました。

もともとは僕が仕事で使うために作ったものが、それを見ず知らずの方が仕事で使えると判断して導入してくださるということ自体嬉しいですし、しかも僕に「開発」を依頼ではなく「作り方のサポート」を依頼してくれる、というのは何かこう広がりがあると言うか、報酬自体は少ないけどテーマとしての将来性がありそうな感じがして嬉しいです。

ユーザーさんから不具合報告がもらえる

テーマを一般に公開すると、やはり実際に使ってもらえる数というのはかなり増えます。そうすると「こうしたときにバグがある」とか「こういう組み合わせだとバグがある」とか不具合の報告が頂けるようになってきます。

これもかなりありがたいことで、仕事でベースとして使うテーマというのは、やはり汎用性がかなり重要になってくるので、設定の組み合わせとか、プラグインの組み合わせとか、子テーマでカスタマイズをしたときとか、いろいろな環境で不具合なく動かないといけません。こういうのは自分で使っているだけだったりコードレビューではなかなか見つけきれなかったりするので、報告して頂けるだけでもとてもありがたいです。修正コードまで提示してもらえたときは一日中ニヤニヤになってしまいますね〜。

デメリット

公開されるまでに時間がかかる

これはそんなにデメリットではないかもしれませんが、最初に掲載の申請をだしてから公開されるまでは数ヶ月レベルで時間がかかります。別に公式に載らないと仕事で使ってはいけないというわけではないので、レビューを待っている間やレビュー中に実運用して、公開したらアップデートをかけてというので全然問題ないと思うのですが、案件の数が多くてとにかく早くアップデートをかけたいんじゃい!という場合はデメリットになるかもしれません。

公開された後も、アップデートのたびにレビューをうける必要がありますが、アップデートのレビューは以前に比べるとかなり早くて数日以内(早いときはその日の内に)承認されるようになっているので、一度公開してしまえばそれほど気にならないかなと思います。

レビュアーは皆さんボランティアで、少人数でたくさんのテーマをレビューするのは大変でどうしても時間がかかってしまいます。レビュアーには「Request a theme to review」のページから誰でもなることができますので、興味のある方はチャレンジされてみはいかがでしょうか?間違いがあれば上級(という表現があっているかわかりませんが)のレビュアーさんが指摘してくれますし、とても勉強になりますよ!レビュアーじゃない僕が言うのもアレですが…。

コードを見られる

これは仕事用とか関係ないですが…。コードが見れる状態だからたくさんの人に使ってもらえるし不具合報告も頂けるわけですが、コードを見られるというのはやっぱり単純に恥ずかしいです。

「こんな汚いコード書いてるのプー」とか「こんなしょうもないバグつくってるのプー」とか思われてると思うと辛くなってきますし、直接言われるのはまだしも Twitter とかで全然知らない方がツイートしてたりすると結構ドキリとしてしまうので、多少ハートが強くないと辛くなってしまうことがあるかもしれません…。

でも、見られて指摘されないとより良いコードにしていこうという意識も生まれないと思いますし、嬉しくなるご意見を頂くこともたくさんあるので、多少たたかれてもめげずにどんどん公開していったほうが良いと思います。

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  1. Habakiri の設計思想 | Habakiri said on 2015年12月3日 at 11:03 PM

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