WordPress 公式ディレクトリ掲載テーマのアドオンは売れるのか?Habakiri アドオン販売の現状

この記事は Habakiri Advent Calendar 2015 11日目の記事です。また2時間ほどはみ出てしまいましたが…。いよいよネタ切れなので、こんなことが聞きたいとか、参加してみたいとか、ぜひぜひよろしくお願いします(切実)

今回は恐らく興味のある方が多いであろう、マネタイズのことについて書きたいと思います。

プラグイン・テーマのマネタイズ

WordPress のプラグイン・テーマをマネタイズをしようとする場合、主に次の方法が考えられます。

  • 有料のアドオン(プラグイン)、もしくはプロ版を販売する
  • API 課金( Akismet などの手法 )
  • マニュアルサイトの広告収入

Habakiri でやっているのは、「有料のアドオン販売」になります。この中では一番単純な方法ですね。

とは言っても、最初はいったいどういったものを作ったら良いのか、売れる可能性があるのかというのがさっぱりだったので、実績がある方を参考にしよう!ということで、テーマのアドオン販売で実績をあげられている株式会社ベクトルさんの BizVektor を参考に、デザインスキンとコピーライトマネージャーを販売してみることにしました。

実際、売れているのか?

はっきり言って、全く売れていません。フリーランスでなくて会社としてやっている事業であれば撤退したくなるレベルです。公式ディレクトリに載れば宣伝をほとんどしなくてもそれなりにダウンロード数はいくので、ぼちぼち売れるんじゃね?くらいに考えていましたが、全くそんなことはありません。

しばらくやってきて何故こんなに売れないのかというのがわかってきたと言いますか、ちょっと考えればすぐわかることなんですけど、今後同じように公式ディレクトリ掲載テーマのアドオン販売でマネタイズしたいという方の参考になれば良いなと思いますので、僕の思っている原因を挙げてみたいと思います。

1. 販売ターゲットを考えていなかった

これまでのアドベントカレンダーで何度も書きましたが、Habakiri は子テーマ開発用のテーマです。Habakiri のことを紹介したりお話したりするときも、いつもそのラインで話をします。ということは、Habakiri のメインユーザーは「子テーマを開発できる力のある方」ということになります。具体的にはエンジニアの方や WordPress の構築に慣れているデザイナーの方ですかね。

そのような方々がメインユーザーだとすると、コピーライトマネージャーなんて買うわけがありません。自分で書き換えます。

2. 利用シーンを考えていなかった

僕は子テーマでの WordPress サイト構築というのはビジネスシーンでも(デザインの有り無しに関わらず)普通にアリだと思っているのですが、一般的にはデザインを作りこむ必要があるサイトの場合はスクラッチ、予算が少なくて CSS やテンプレートをちょっと書き換えるくらいで済ませたい場合は子テーマ利用、という感じが多いのかなと思っています。

ということは、Habakiri は子テーマ開発用ですので「予算が少ない案件」で利用されることが多いと予想されます。予算が少なければわざわざお金を出してデザインスキンなんて買うわけがありません。また、「CSS やテンプレートをちょっと書き換えるくらいで済ませたい」程度の工数であれば、わざわざデザインスキンなんて買わずに自分でやります。

3. デザインスキンがダサい、もしくは魅力を伝えきれていない

デザインスキンは数千円で販売しているので、予算が少ない案件でもデザインがしっかりしていて買いさえすればもうそれでオールオッケー、購入作業 ≒ 制作工数!ということであれば普通に売れると思います。でも僕が言うのもなんですが、Habakiri のデザインスキンはダサい…。

そしてさらに売り方も下手で、「かわいい色合いのデザインスキン。」「力強いイメージのデザインスキン。」というコピーをつけているのですが、カスタマイザーで色なんていくらでも変更できるので、コピーが全く機能していないんですよね。だから本来であればもっと利用シーンとかレイアウト性を訴えることができるデザインスキンの販売とコピーを考えるべきだったなと思います。

今後の方向性

冒頭で BizVektor を参考にしたと書きましたが、BizVektor の場合は恐らくメインユーザーが「開発者ではないけど自分でサイトを作りたい人」とか「インストールすればほぼそのまま使えるテーマが欲しい人」とかだと思うんですよね。そうするとコピーライトマネージャーとかデザインスキンというのはマッチする商材だと思うのですが、Habakiri の場合はユーザー層も利用シーンも BizVektor とは異なるので、ものだけ真似しても全然ダメ、という結果になってしまいました。

WordCamp Tokyo 2015で、10分でWordPressサイトを作るという話をしました。」という記事の中でも書きましたが、BizVektor 開発者の石川さんの新テーマ Lightning のセミナーに参加したときに参加者の方々から「Lightning でも BizVektor のデザインスキンのようなものは販売されますか?」とか「Lightning でもコピーライトを消すプラグインは販売されますか?」とか、有料アドオンについての質問がでていたのに驚いたんですよね。ターゲットにしているユーザーさんがそれを欲しくなる仕組みがちゃんとできていて、さらに、そういうものを求めるユーザーさんは BizVektor や Lightning を使う、という仕組みができちゃっているんじゃないかなと。もしそうだとすると、同じところで Habakiri で勝負するのは無謀すぎるし、無理だろうなーと思ったのでした。

アドオン販売を諦めたわけではないのですが、Habakiri のターゲットと利用シーンでユーザーが欲しくなるアドオンというのがまだピンとこないので、ちょっとまだ今後どのようなアドオンを開発していこうみたいなプランは残念ながらありません。実務で Habakiri を使っているので、その中で自分が欲しいと思った機能をアドオン化していく方向かなーと…。

この投稿へのコメント

コメントはありません。

コメントを残す

この投稿へのトラックバック

  1. […] 数少ない Habakiri アドオンのユーザーであるHinaloeです。こんばんは。 […]

トラックバック URL